子供と家事

子供と家事

子供と一緒に家事をしてください。それだけで『子供のできるを増やす』は簡単に実現できてしまいます。私は子供に、それもなるべく早い時期から、積極的に家事に参加させることを強く推奨します。

現在の子育てにおいて『子供が家族として生活する』このプロセスが多くの家庭で欠けています。『家族として生活する』とは『家族の一員として役割を持って生活する』という意味です。親子で家事をしていれば、子供は『できる』と『気づき』を増やしながら、親を通して現代人の暮らしと人の在り方の基礎を学んでいきます。

『親子で一緒に家事をする』これは習得した技術を将来使う使わないの問題ではなく、子供が精神的に大人に近づくために、絶対に欠かせないプロセスです。子供がある程度身の回りのことがきるようになったなら、必ずこのステップに移行してください。


世間では『家事は親の役目』といった風潮がありますが、これには何か理由でもあるのでしょうか。作業内容が子供にとって難しいのなら分かりますが、インフラが整い電化も進んだ現代でそれはありません。

親子で一緒に家事をしていれば、子供の『できる』はどんどん増えていき、その分だけ生活力も上がります。もちろんそれ自体が『家族の一員として役割を持って生活すること』でもあります。さらに一般的な家事の中には、様々な常識やコツ、工夫や計画性など、子供が大人になる前に、またはなるために知っておくべき、欠かせない要素もたくさん詰まっています。

もし子供が思春期を向かえるころ、家族としてまだ何も役割を持たずに毎日を送っていたのなら、心が育っていなくても私は当然だと思います。なぜなら『現代人としての基礎も身に付けていないのに、心だけは成長できていた』それはあり得ないと思うからです。そもそも子育ての要である家庭で、いつまでも子供扱いされているようでは、精神的に大人に近づけるはずはないのです。

それに本当の子供扱いとは『その時の子供の年齢や能力に合わせて、なるべく大人扱いしてあげること』であるべきだと思います。『子供だからやらせない、やってあげる』ではなく『子供だからこそ、やらせる、一緒にやる』この意識を親が持っているかどうかが、心の子育てでは重要です。

子供のために何が良くて悪いのか、親として色々考えてあげることはもちろん大切です。しかし、とりあえず今日あったことでも話しながら、親子で一緒に家事をしてください。それだけでも心の子育てとして十分成立しています。

→ 家事の実践 1


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